Ark of Taste

 

Ark of Tasteとは、希少で伝統的な固有食材や伝統加工品を、世界共通のガイドラインで選定し、

小さな生産者と、その生産や消費、地域における食の多様性を守り継承してゆくプロジェクトです。

スローフード富士山 エリアにおける、Ark Of Taste(味の箱船)登録食材

​潮かつお

​伊豆半島の伝統的ところてん

​伊豆田子節

​鰹色利

・潮かつお[Shio-Katsuo]  (Bonito Preserved in Salt) *西伊豆町田子

〜鰹出汁の起源・かつおの塩蔵乾干し〜
静岡県西伊豆町田子地区の かつお加工の歴史は1300年以上。昔から高級品であった「荒堅魚(かつお の干物)」は、奈良時代から、日本の都に税金として収められていた記録が残っています。
そして保存食と進化した、生かつおの塩蔵乾干し=潮かつおが、日本の「鰹だしのはじまり」と言われています。
かつては、日本全国で潮かつおがつくられ、西伊豆町も「かつおの街」として、かつお船も多く、鰹節屋は40件以上ありましたが、けずり鰹節の普及と共に減少し、ついには、日本全国でも、潮かつおは、静岡県の西伊豆地区の田子地区でしか、作られなくなりました。

唯一、西伊豆の田子地区にだけ、潮かつお が残った理由は、この地では、別名正月魚とも言われ、古来より縁起のよい食として、漁師町で航海の安全と豊漁豊作を祈願して、ワラでお飾りを付けた潮かつおをつるし、神棚にお供えしてきた風習が残っているからです。

しかし、現在、西伊豆では、かつお漁船は0隻となり、かつお節の店は4軒のみとなり、潮かつおを神様に奉納する稲ワラのお飾りを作ることができるのは、カネサ鰹節節商店の5代目芹沢安久氏だけになりました。

潮かつおは、高濃度の塩に漬け込み作られる保存食。作る過程で取り除いた内臓や骨も、余すことなく利用します。​                              

*江戸時代より製造がはじまった鰹節とは 、製造方法が全く異なります。

 

[生産者]カネサ鰹節商店   [加工業者]三角屋水産

・伊豆半島の伝統的ところてん(Izu Peninsula Traditional TOKOROTEN)

ところてんは、平安時代から食べられていたと伝えられ、”夏の涼しい食べ物”として、庶民が食べるようになったのは江戸時代だと言われています。

全国的には各地でタレがちがい、関西では黒みつ、高知ではダシ汁、九州ではポン酢、名古屋では甘酢、そのほかの地域では酢醤油もしくは三杯酢で広く食べられています。

ところてんの原材料は、天草。伊豆半島は、天然の天草の産地として知られ、昔から海女による素潜りで天草漁が行われてきました。しかし、近年は高齢化と過疎化で、海女が徐々に減ってきています。

伊豆天然の天草と、海女さんを絶滅させないためにも、昔ながらの手作り製法で、大量生産ではなく、伊豆の美味しくて綺麗な水(富士山の湧き水や天城山系の深層水等を使用)と伊豆半島産の天草を使用し、ところてん作りをしています。

​[生産者]栗原商店/伊豆河童・三角屋水産

 

【NEW】2020年8月31日登録

・伊豆田子節 [IZU TAGOBUSHI]   (Fermented Dried Bonito of  Izu Tago)

   *西伊豆町田子

鰹節は少なくとも約400年前から作られ食べられており、日本の食文化には無くてはならない”うまみ”の素です。日本食の素材の味を引き出すのが鰹節。その鰹節の中でも最高級の鰹節が、「本枯れ鰹節」と呼ばれ、現在、鹿児島・焼津・土佐・西伊豆などの限られた地域でのみ作られています。さらにその中でも、西伊豆町田子で作られる「田子節」は、本枯れ鰹節の伝統製法、”手火山式焙乾法(てびやましきばいかんほう)”を確立した鰹節です。
製造工程は30以上あり、約半年の手間隙をかけて、専門の職人により、現在も殆んど手作業で作られています。

「田子節」を作るのに使われる薪は、地元伊豆の山から切り出された、ナラ・クヌギ・サクラの原木だけを使用し、130度を超える直火で瞬時にかつおの旨みを閉じ込め、凝縮させます。その後、焙乾(薪を燃やし、煙を利用して、いぶして乾燥させる作業)を約10回繰り返して火力で水分を抜いた後、麹菌を使って発酵させ、天日で乾燥させて水分を取り除く作業を6回以上繰り返します。こうして約半年をかけて、丁寧に作られ完成した田子節は、原魚のかつおの1/6 の重さになり、かつお本来のうまみを凝縮させた、最高級の本枯れ鰹節です。

[生産者]カネサ鰹節商店 

【NEW】2020年8月31日登録

・鰹色利 [KATSUO IRORI]   (liquid seasoning made from bonito)

 *西伊豆町田子

鰹色利は、鰹の旨みエキス・うまみ調味料 カツオの濃縮旨味エキス で、カツオを使用した日本最古の液体調味料です。

古来から、濃縮されたカツオの旨味エキスを水で溶かし薄めて使用し、鰹節と同様に「旨味だし」としてお料理の味付けに使用されてきました。
鰹の頭、中⾻、⾝を焦がさない様に、約5⽇間煮込んで濃縮させると、約300ℓから、わずか約4ℓ〜5ℓの⽔あめ状の液体になります。

鰹だけを使い、なおかつ、内臓などの不純物が含まれる部分を⼀緒に煮込まない事で、最⾼級の堅⿂煎汁である鰹⾊利(かつおいろり)が出来上がります。煮込んだ後に出た粗や⾻は、近くの農家の畑の肥料として使われます。

現在、カツオのみを煮込み作られる古来本来の製造方法で鰹色利を作っているのは、田子地区のカネサ鰹節商店だけです。

[生産者]カネサ鰹節商店